8月2日から8日まで毎年行われる青森ねぶた祭。それにあわせて、青森市役所が祭に参加する人むけに、無料のキャンプ場を開設してくれます。私は一利用者にすぎませんが、毎年利用を繰り返すなかで、運営のお手伝いをすることになりました。そこで、はじめてくる人と常連の両方が気持ちよく使えるように、キャンプ場の基本的な使い方やマナー、ルールといったものを、ここに整理したいと思います。
キャンプ場概要
開設期間 | 8月1日から8月8日 |
場所 | 青森フェリーターミナル前の芝生。青森市街地中心部から徒歩30分程度。 https://maps.app.goo.gl/u7w9h6yrBzqAVsH47 |
利用料金 | 無料 |
設備 | 水場(一箇所、蛇口6個)、仮設トイレ、テントサイト、駐輪場、駐車場(キャンプサイトから少し離れています)、ゴミ捨て場(キャンプ用品の廃棄は禁止。) |
バリアフリー設備 | 無し |
運営主体 | 青森市経済部観光課 |
事実上の運営 | 利用者の自治で成立していますので、キャンプ場運営のルールに従ってください |
予約 | 一切不要。 |
利用にあたってのおねがい | ミーティングが毎日17時(7日のみ11時)から行われますので、キャンプ場の利用者には参加が求められます。ただし、弘前ねぷたを見に行くなどして、この時間にキャンプ場にいることが困難な場合は、その限りではありません。 |
開設期間
毎年8月1日から8日まで開設されます。一部の利用者は規定日よりも早くくることがありますが、早すぎる場合には退去が求められますので、注意してください。終了は8月8日の午後になります。厳密な時間は毎年多少前後しますので、全体ミーティングでのアナウンス、掲示板で確認してください。
利用者の有志がキャンプ場閉鎖前に、場内の見回りをしますので、8月8日を超えてテントを張りっぱなしにすることはできません。
場所
青森市新田浄化センターの敷地内にある芝生です。浄化センターのご厚意により場所を貸していただいていますので、駐車禁止エリアへの駐車、立入禁止エリアへの立入りは厳に慎んでください。
利用者の立入が禁止された建物内への侵入事案が発生しています。その場合には施設から管理人に通報があり、対応しなければなりませんので絶対にやめてください。
なお、普段はキャンプ場として利用されていない場所ですので、蜂の巣やマムシの存在がたまに報告されます。開設前に環境整備は委託業者等によって行われますが、自然相手なため限界がありますので、ご理解ください。なお、キャンプ場内で発生した事件や怪我は全て自己責任となります。
公共交通機関でのアクセス方法はこちらのページで詳しく説明されています。ただし、一部情報が古いです。たとえば、「マエダストア沖館店」は閉店しています。最新の時刻表等は各々ご確認ください。
隣接するフェリーターミナルでの寝泊まりは禁止です

隣接するフェリーターミナルは24時間開いていますが、寝泊まりは禁止です。
利用料金
キャンプ場利用にかかる料金は無料です。これは青森市役所が予算をとってくださっているため実現できています。これを維持するために、キャンプ場の利用者は跳人として参加するなどして、祭の盛り上げに貢献したり、地域でお買い物をするなどして、地域の活性化に少しでも貢献してくださると助かります。
なお、過去には、キャンプ場隣にある丸勝水産さんが、保冷に使える氷をキャンパーに無料で提供してくださいました。2025年はまだどうなるかわかりませんが、魚などのBBQの食材や、美味しいソフトクリームも販売していますので、ぜひ利用してみてください(定休日は水曜)。また店内での飲食は禁止なので、買ったソフトクリームは店の外で!
設備
水場

炊事洗濯等、多目的に利用可能ですが、プールをもってきて、水を貯めるのはNGです。水シャワーはOKですが、フリチンはやめてください。
数が限られていますので、譲り合ってお使いください。油など、詰まるものは流さないでください。共用の洗剤や石鹸はありません。
トイレ

トイレは仮設トイレが数台設置されます。近年は予算の都合上、設置台数が減っていますので、譲り合ってお使いください。キャンプ場の近くにはファミリーマートとセブンイレブンがあり、トイレが設置されていますが、利用の際にはついでにお買い物をするなど、節度を持った利用を求めます。
さて、たまに、便器の中にうまく収められなかったものがそのままになっていることがあります。もし、排便尿に失敗してしまったら、水道とホースがありますから、それを使って掃除してください。一応、上記写真のように、定期的に清掃が入りますが、みなさんにきれいに使ってもらわないと、とてもトイレの状態を維持できません。
テントサイト

※後日、より詳細なテントサイトの図を挿入します
芝生のエリアがテントサイトになります。緊急車両用の通路、駐輪スペースには幕営できません。間違えて張ってしまっている方には利用者の有志が(やさしく)注意しますので、指示に従ってください。
また、基本的には、先にその場にテントやタープを張った人が、自身の意志で撤退するまでそこを利用できます(これを「先住権」と呼んでおきます)。あとから来た人が「お前、スペースとりすぎだからちょっと空けろ」みたいなことは許していません。もしそんなトラブルが発生し、対応に困った場合には周りの人に助けを求めてください(常連っぽそうなおじさんがおすすめです)。
なお、このキャンプ場には数多くの常連がおり、グループで各々、どのあたりにテントを毎年張るかはなんとなく決まっています。だからといって、はじめて来た人でも先住権は侵されませんが、ある日突然、キテレツな軍団が隣にいきなりテントとタープを張り出すことがあります。そのため、1人を好む人、静かな場所を好む人は、あらかじめ、常連っぽそうな人に「ここに張って大丈夫ですかね」と確認することをおすすめします。
その他の注意事項
直火は禁止です。焚き火台やBBQ台を利用してください。
テント設営・撤去時のみ、車両(車・バイク含む)をテントサイト内に入れて良いことになっています。設営が終わりましたら、直ちに、以下で案内する場所へ移動してください。キャンプ道具の貸出サービスはありません。
配達業者を使って、荷物をキャンプ場に直接届けることはやめてください(置き配指定含む)。配達業者さんが困ってしまいます。徒歩圏内にセブンとファミマがありますのでコンビニ受け取りにするか、郵便局留め(青森西郵便局、青森沖館郵便局が比較的近い)、営業所止め(ヤマトなら青森柳川営業所が比較的近い)を利用してください。
駐輪場


※後日、より詳細な駐輪スペースの図を挿入します。
駐輪場(バイク)はキャンプ場内にあります。指定の位置に駐車してください。写真のように、地面がアスファルトのところと、芝生のところがあります。スーパーカブなどの軽い原付やオフ車はできる限り芝生側に停めていただくようお願いします。ハーレーなど、大きいバイクを手前側のアスファルトの上に停めたいからです。
バイクは白線にそって、向きを揃えて並べてください。台数が多いのできれいに並べないと停めきれません。
側車付バイク、リアカー、トゥクトゥク等は、都度聞いて下さい。
自転車は、テントに横付けして良いことになっています。
なお、場内は低速運転でお願いします!小さいこどもが場内でかけっこをしていますよ!
駐車場

四輪車用の駐車場があります。利用料は無料です。この駐車場が満車になって車があふれるという事態は、今まで発生していません。ただし、駐車場は利用にあたっての注意事項がやや多いのと、それらがやや複雑です(文字と図だけで理解するのが難しい)。さらに、違反が目撃されると高い確率で目撃者から注意を受け、かつ我々利用者の有志だけのミーティングに当該事案があがってくるほど、利用者全体でその遵守に注意を払っています。ここでは、駐車エリア、駐車場内で行って良いこと、キャンプ場から駐車場にいく時にわたる横断歩道の渡り方の3点にわけて説明します。
駐車エリア
なるべくキャンプ場寄りに停めてください。
駐車場内で行って良いこととだめなこと
駐車場内でのキャンプ行為(椅子をだす、タープを張る、炊事をするなど)、ねぶた衣装を干すことは禁止です。ただし、車中泊は黙認されています。
キャンプ場から駐車場に行く際は横断歩道を利用すること

キャンプ場から駐車場にいくときは、必ず横断歩道を利用してください。横断歩道を利用すると、3回横断歩道をわたることになり、コの字型となります。赤い矢印のように、直接横断すると、非常に危険です。過去にこのルールを守らなかった利用者によって、何度も交通事故が起きています。
あなたの身体が一番大事です。
ゴミ捨てについて
無料でゴミが捨てられます。しかし、家庭ごみの持ち込みや大きなキャンプ道具(テントやイスなど)の処分はご遠慮ください。あくまでキャンプ中にでたゴミを常識の範囲内で、捨てるようにしてください。
ごみの分別にご協力ください。また、ペットボトルやカンを捨てる時は、レジ袋等にまとめて捨ててください。電池は、専用の入れ物がありますので、そこに入れてください。
基本的には、一般的なごみの分別方法になりますが、一部混乱を招きそうなものがありますので、以下に表を作っておきます(後日更新予定)。
たとえば、ホタテの貝殻は年によって、燃えるゴミになったり燃えないゴミになったりします・・・
このキャンプ場の運営について
青森ねぶた祭サマーキャンプ場は、青森市役所経済部観光課の事業によって設営、設置されています。青森市役所は、キャンプ場設置・運営にかかる業務の一部を、業者に委託し、キャンプ場のハード面を整備していますが、ソフト面である、キャンプ場の管理・運営は、利用者同士の自治・協力によって担われています。
そのため、このキャンプ場には、雇われの常駐の管理人はいません。結果として、常連の利用者を中心に、キャンプ場運営・ねぶた祭へのまとまっての参加に関するノウハウが蓄積・実践されており、この運営方法によって20年程度継続してきました。
したがって、「お客さん」の感覚でいらっしゃると、お互いに混乱してしまうと思います。まずはその点だけご理解いただき、このキャンプ場にくるかどうかお考えください。
といっても、毎年はじめての人が多く訪れますし、外国人も少なくなく、排他性が強いキャンプ場ではありません。いくつかのルールはありますが、わざわざ明文化するまでもない最低限のものばかりです(立ちションしない、飲酒運転絶対禁止、横断歩道をわたろう、トイレットペーパーがなくなったら各自で補充しよう、夜は奇声をあげないようにしよう、私有地には立ち入らない、など)。
利用にあたって事前にご不明な点があれば、青森市経済課に問い合わせをお願いします。公式Webサイトはこちらです。
繰り返しになりますが、市役所は利用者の自治による運営を尊重してくれているので、ルールの制定などは市役所ではなく、常連によって行われています。そのため、市役所に問い合わせてもすぐに十分な回答がなされない場合がありますが、それは市役所が利用者による自治を尊重してくださっている結果ですのでご理解ください。
このキャンプ場の特殊性:利用者について
このキャンプ場は、北海道に向かう貧乏旅行者がたむろしだしたことで自然発生したのがルーツとなっています。そのため、主な利用者は自転車やバイクといった二輪車で旅行をする人、あるいはしていた人です。彼らは、ねぶたに参加するために、バイクや自転車で隊列を組んで、まとまって会場に向かい、22時ごろになると、ぞろぞろと帰ってきて、そこから朝まで宴会が続けることがあります。そのため、家族で静かにキャンプをしたいという方には、正直に言って、向きません。ほかのキャンプ場に行ったほうが良いと思います(青森市内だったら、モヤヒルズや月見野キャンプ場などがあります)。
といっても、高齢化により、早く寝てしまうところもありますし、跳人をしすぎて足が痛くてキャンプ場で1日中大人しくしている人もいます。したがって、一定の同質性はありますが、前述したような利用者でない場合でも、大きな問題はなく滞在できると思います。
いずれにせよ、こうした性質をゆうするキャンプ場であることをご理解いただいたうえで、利用の是非をご検討いただければと思います。
なお、キャンプ場の歴史についてまとめた記事はこちら
こんな時には運営へ連絡を
以下のような事態が生じた場合には、運営にご連絡ください。私「のっつー」、「ポリ」や「もんもん」はキャンプ場で生活していますが、外出してることも多いので、捕まらなかったら電話してください(掲示板に電話番号貼ってあります)。
利用者による、あるいはキャンプ場近辺で発生した刑事犯罪・交通事故
キャンプ場ルールの違反者の目撃
マスコミ対応
その他お困りごとや疑問点など
さいごに
できる限り網羅的に、わかりやすくキャンプ場の利用方法について説明したつもりですが、過不足あるかもしれません。そのあたりはご容赦ください。